系外惑星と生命

スーパーアースとは何か、地球より大きな岩の惑星

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地球より大きな岩の惑星ケプラー10bの想像図
Photo: NASA/Kepler Mission/Dana Berry / Public domain / Wikimedia Commons
AIによる調査論文と公的機関の資料をAIが調べ、内容を確かめて整理しました(出典は末尾)。

太陽系には、地球より大きく海王星より小さい惑星がありません。ところが太陽系の外では、この大きさの惑星がたくさん見つかっています。その小さいほうの仲間がスーパーアースです。名前に「アース(地球)」とつきますが、地球のような岩の惑星とは限らないこともわかってきました。

3行でわかる

  1. スーパーアースは、地球より大きく海王星より小さい惑星の呼び名。決まった定義はなく、半径なら地球の1.25〜2倍、重さなら約2〜10倍などが使われている。
  2. NASAの全6,451件をSEADICEが数えると、半径が地球の1.25〜2倍の惑星は1,212個(うち78個は半径を重さから推定)。見つけ方に偏りはあるが、太陽系にはない大きさの惑星が数多く見つかっている。
  3. 論文では、星の近くを回る小さな惑星で、地球の1.5〜2倍の大きさが少ない「半径の谷」が報告された(SEADICEの全件の集計では谷は浅く見える)。谷より小さいものは岩の惑星、大きいものはガスをまとった惑星が多いと考えられている。

01 わかっていることスーパーアースとは何?

地球より大きく、海王星より小さい惑星の呼び名です。決まった定義はなく、研究や解説によって大きさや重さの範囲が違います。

ケプラー宇宙望遠鏡のチームは、半径が地球の1.25〜2倍の惑星を「スーパーアースの大きさ」と分けました[3]。NASAの解説では、重さが地球の約2〜10倍で、ガスや岩、またはその両方でできているかもしれない惑星としています[2]。

「スーパー」は「地球より大きい」という意味だけです。住みやすいという意味は入っていません。海王星より小さいガスの多い惑星は、ミニ・ネプチューンとも呼ばれます。NASAは、この大きさの惑星は太陽系にないとしています[2]。

02 どうやってわかったのかスーパーアースが岩かガスかは、どうやってわかるの?

大きさと重さの両方を測り、密度(同じ体積あたりの重さ)を出します。地球の1.5倍ほどより大きい惑星は、岩と鉄だけでは軽すぎるものが多いとわかってきました。

わかっているBatalhaら(2011年、The Astrophysical Journal)[8]

ケプラー10bは、ケプラー宇宙望遠鏡が見つけた最初の岩の惑星として発表されました。アーカイブの値では、半径は地球の約1.47倍、重さは約3.24倍です[1]。

どうやって: 星の前を横切るときの暗くなり方で大きさを、星のふらつきで重さを測りました。星のまわりを1日たらず(約0.84日)で回る、とても熱い惑星です。

有力な仮説Rogers(2015年、The Astrophysical Journal)[4]

半径が地球の1.6倍ほどの惑星の多くは、岩石と鉄だけでできているにしては軽すぎました。名前に「アース」がついていても、ガスをまとっている惑星が多いということです。

どうやって: ケプラーで見つかり、重さも測られた惑星の密度を調べました。対象は星の近くを50日以内で回る惑星です。

わかっているFultonら(2017年、The Astronomical Journal)[5]

星の近く(1周100日未満)を回る小さな惑星は、半径が地球の1.5〜2倍のものが2分の1以下に少なくなっていました。これを「半径の谷」と呼びます。惑星は、1.5倍より小さいものと、2〜3倍のものに分かれていました。

どうやって: 2,025個のケプラーの惑星について、星の大きさを詳しく測り直し、惑星の大きさを正確に出しました。著者らは、1.5倍より小さい岩の芯に、ガスがさまざまな量でついているという見方を支える結果だとしています。

有力な仮説Owen・Wu(2017年)、Gupta・Schlichting(2019年)[6][7]

谷ができる理由として、2つの説があります。星の強い光でガスがはぎ取られるという説と、惑星自身の熱でガスが逃げていくという説です。どちらの計算でも、谷の場所を説明できるとされています。

どうやって: どちらも、惑星のガスが逃げていく速さを計算したモデルです。Owen・Wuは、ガスがはぎ取られるのはおもに惑星ができて最初の1億年ほどの間だとしています。

03 数字と例えでいうとスーパーアースは、いくつ見つかっている?

NASAの全6,451件をSEADICEが数えると、半径が地球の1.25〜2倍の惑星は1,212個でした。全体のデータでも、1.75〜2倍のところがやや少なくなっています。

数え方は次のとおりです。NASA Exoplanet Archiveの表「pscomppars」(惑星ごとに代表値を1つずつまとめた表、全6,451件、2026年10月20日取得)で、半径(pl_rade)の値がある6,401件を、ケプラーのチームの区分[3]で分けました[1]。トランジット法以外の惑星の半径には、重さから推定した値が含まれます(1,212個のうち78個)。また、トランジット法は大きい惑星や星の近くを回る惑星ほど見つけやすいため、この数は宇宙の中での本当の割合を表しません。

大きさ(地球の半径=1)全体うちトランジット法(大きさを直接測った)
地球サイズ(1.25倍未満)583個541個
スーパーアースの大きさ(1.25〜2倍)1,212個1,134個
海王星サイズ(2〜6倍)2,442個2,115個
木星サイズ(6〜15倍)1,923個777個
15倍以上241個217個
(参考)1〜1.6倍966個901個

半径の谷も、同じデータで見てみました。トランジット法で、1周100日未満の4,589個を0.25倍ごとに数えると、1.25〜1.5倍は401個、1.5〜1.75倍は400個、1.75〜2倍は316個、2〜2.25倍は347個、2.25〜2.5倍は413個でした。谷はありますが、Fultonらの「2分の1以下」よりずっと浅く見えます。大きさの測り方の正確さがそろっていない惑星が混ざると、谷がぼやけるためと考えられます[5]。

大きさを直接測ったスーパーアースで地球にいちばん近いのは、LTT 1445 A bです。半径は地球の1.34倍、距離は約22光年です(6.87パーセクから計算)[1]。ほかの惑星も系外惑星 全6,451件の一覧で大きさの順に並べて探せます。

04 まだわかっていないことスーパーアースについて、まだ謎なのは何?

半径の谷ができる本当の理由は、まだ決着していません。重さがわからないスーパーアースは、岩かガスかも決められません。

大きさが地球に近く、住めそうな距離にある惑星の数は地球に似た惑星は見つかっているのかで数えています。惑星の大きさを測る方法はトランジット法の記事にあります。

05関連する記事

06よくある質問

スーパーアースとは何?

地球より大きく、海王星より小さい惑星の呼び名です。決まった定義はなく、ケプラー宇宙望遠鏡のチームは半径が地球の1.25〜2倍、NASAの解説は重さが地球の約2〜10倍としています。名前に「アース」とつきますが、地球に似た環境という意味ではありません。

スーパーアースは岩でできているの?

岩の惑星もありますが、そうとは限りません。半径が地球の1.5倍ほどより大きくなると、岩と鉄だけでは軽すぎて、水素などのガスをまとっていると考えられる惑星が多くなります。

スーパーアースはいくつ見つかっている?

数え方で変わります。NASA Exoplanet Archiveの全6,451件(2026年10月20日取得)をSEADICEが数えると、半径が地球の1.25〜2倍の惑星は1,212個でした。大きさを直接測ったトランジット法の惑星だけなら1,134個で、残りの78個は重さから推定した半径です。見つけやすい惑星に偏った数で、本当の割合ではありません。

太陽系にスーパーアースはある?

ありません。太陽系の惑星は、地球(半径1倍)の次に大きいのが海王星(約3.9倍)で、その間の大きさの惑星はありません。NASAも、この大きさの惑星は太陽系にないとしています。

出典

  1. NASA Exoplanet Archive. Planetary Systems Composite Parameters(全件データ、2026年10月20日取得). https://exoplanetarchive.ipac.caltech.edu/
  2. NASA. Exoplanet Types: Super-Earth, Neptune-like and more(2026年10月20日確認). https://science.nasa.gov/exoplanets/planet-types/
  3. Borucki, W. J. et al. (2011). Characteristics of Planetary Candidates Observed by Kepler. II. Analysis of the First Four Months of Data. The Astrophysical Journal 736, 19. https://doi.org/10.1088/0004-637X/736/1/19
  4. Rogers, L. A. (2015). Most 1.6 Earth-radius Planets are Not Rocky. The Astrophysical Journal 801, 41. https://doi.org/10.1088/0004-637X/801/1/41
  5. Fulton, B. J. et al. (2017). The California-Kepler Survey. III. A Gap in the Radius Distribution of Small Planets. The Astronomical Journal 154, 109. https://doi.org/10.3847/1538-3881/aa80eb
  6. Owen, J. E., Wu, Y. (2017). The Evaporation Valley in the Kepler Planets. The Astrophysical Journal 847, 29. https://doi.org/10.3847/1538-4357/aa890a
  7. Gupta, A., Schlichting, H. E. (2019). Sculpting the valley in the radius distribution of small exoplanets as a by-product of planet formation: the core-powered mass-loss mechanism. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 487, 24–33. https://doi.org/10.1093/mnras/stz1230
  8. Batalha, N. M. et al. (2011). Kepler's First Rocky Planet: Kepler-10b. The Astrophysical Journal 729, 27. https://doi.org/10.1088/0004-637X/729/1/27